太田から南西41キロ、一等三角点のある展望の山として知られる城峯山(1038メートル)が奥秩父の山々の手前に望める。
頂上直下の城峯神社まで車で手軽に登れ、山頂の展望台からは雄大な関東平野が広がる。筑波山から茨城の八溝山系、栃木の那須、日光連山、そして群馬の上毛三山のバックに上越国境の山々がその姿を見せてくれる。日本武尊と平将門討伐の藤原秀郷を祀っている神社は杉並木の奥に鎮座している。砦跡や桔梗の花にまつわる、関東の新皇と称した「平将門伝説」が数多く残っている。
城峯山の左手前に奥武蔵北限の山、横隈山(よこがいやま)(594メートル)が見える。地元では神山と呼ばれ、山上には御嶽座王大権現、武尊大権現、御嶽常立尊が祀られている。麓の出牛(じゅうし)は、江戸期より中山道本庄と秩父を結ぶ秩父往還の宿場町で、往時は秩父巡礼や絹取引の人たちで賑わったという。 |
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