太田から南南西77キロに奥多摩最南の山、生藤山(991メートル)を望むことが出来る。
別名「しょうとうさん」、すぐ西側に隣接する三国山(960メートル)は武蔵、相模、甲斐の国境にあり、その昔境界争いが絶えなかったという。「きっと」の名は国境線のための無伐採の場所「切り止め」が変化したと言われる。
山頂、三国山いずれも眺望は素晴らしく、奥多摩三山(大岳山、御前山、三頭山)をはじめ大菩薩連嶺、富士山、南アルプスなどの大展望が広がる。山梨県側の麓の上野原町は関東平野と甲府盆地を結ぶ甲州街道の宿場町として栄えた。登山口の石楯尾神社神社から佐野川峠を経た尾根には、日本武尊が東夷征伐の際、岩を鉾でたたいて水を出し、渇きに苦しむ兵に与えたという「甘草水」の伝説の残る広場がある。桜の名所として知られ、山の遅い春、季節をずらしての桜見物には多くのハイカーが訪れる。 |
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