丹沢山系の山々の手前に、東京に育った人なら必ず遠足で訪れた馴染み深い山、高尾山(599m)を太田から真南、西へ9度、62キロに望める。
リフトやケーブルカーで一気に登ことができ、山上駅からは六つの自然研究路がある。森林浴、バードウオッチング、沢沿いのせせらぎの水辺など、年間を通
して変化あるハイキングを楽しめる。天平16(744)年、行基が開いたと伝わる薬王院へ至る、苔むした都天然記念物の杉並木の中の参道は、古の修験の道を実感させてくれる。
十三州見晴台といわれる山頂からの眺望は素晴らしく、多摩丘陵や武蔵野台地の向こうには大都会東京が広がる。頂上にはビジターセンターがあり、植物、動物、地学などに関する展示がされており、周辺の自然を学ぶことができる。自然に触れることの少ない東京の子供たちにとって高尾山は絶好の自然観察の場所である。
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