「まんが日本昔話」の中に出てくるような円錐形の可愛い山、金山丘陵のすぐ北に丸山がある。
東側に続く江戸の面影を残す「小京都」丸山の集落は、古くは桐生道と足利道の交わる宿場町で、蘭学者で画家としても有名な渡辺華山が「漸く丸山といふに至る。
かな山につづきたる山にて萬葉にも見えしとぞ。比山邊にうどん買家あり。」(天保年間)と書き留め、また、高山彦九郎も「丸山ハ町並屋作東西の通
也、はたごやも見ゆ、宿の中小溝流る、西に米山薬師堂建ツ」(安永年間)と記している。
2と7の日は市が開かれていたといい、今も夏の盆市が伝統を偲ばせてくれている「片栗の花にさそわれ丸山薬師」(市民憲章かるた)、3月下旬には麓の群生地がうす紫色のじゅうたんに染まる。近くに老人福祉センターが出来上がり、「かたくりの里」と命名。地域の憩いの場所となるに違いない。
春がそこまで来ている。 |
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