浅間山金山の西陵、浅間山(153メートル)は、円錐形の美しい山容から富士山の別
名がある。
麓の金山浅間神社から上宮(奥宮)まで、山岳信仰を窺わせる三合目から九合目の標石があり、明治期には参詣のための講が関東各地にできていたという。この一年に生まれた子の額に朱印を押して祝う「初山詣」は、例年七月下旬、村の氏子により行われている。
金山城搦め手口の長手谷は太田の秘境といわれ、奥に二つの堤(溜池)があり、深山幽谷、自然溢れる場所であったが、ぐんまこどもの国の開園により昔日の面
影は今や無い。長手地区は水質が悪く、昭和三十年代初め簡易水道が引かれ
るまで、村を流れる通称「中っ堀」を堰き止め、共同で洗い物をしていたという。村寺長谷寺には市重要文化財の「大日如来像」が長手三仏と共に安置されている。木像漆塗り坐像は、見る者の心を癒し、安らぎを与えてくれる。 |
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